炉の季節に欠かせない花
椿はなし

 

椿は、日本に自生する植物で、藪椿は北海道を除くいたる所で、

雪椿は北陸や東北の日本海側の山岳地帯に生育しています

椿には、色々な種類があります。

早咲きのものは9月から咲き始め半年もの永きに渡り、

私達の目を楽しませてくれる物も有ります。

椿の花芽は高温期に入る6月から7月にかけて生成され、

その後いったん休眠期に入ります。

そして気温が低くなり、低温にあう事で覚醒し開花します。

早咲きの種は、極わずかな期間低温にあっただけで開花し、

逆に、遅咲きの種は、充分に寒さにあってからでないと、開花しないのです。

遅咲きの種は開花が一斉で、見事ではありますが、期間は短いです。

早咲きの西王母

早咲きの初嵐

植付けの適期は、新芽や新緑の出る前の3.4月の頃と、

来年の芽がしっかりとついた10.11月の頃です。

水はけを良くし、肥料は控えめにする方が良いでしょう。

窒素系の肥料を多く与え過ぎると、成長し過ぎて花付きが悪くなります。

剪定は、花後直ぐ行います。

7.8月以降は花芽を落としてしまいますので、

よほど枝が伸びて格好が悪くならない限り、やめておいた方が良いでしょう。

最近は矮化剤処理によって、低木でも花を付けることが出来るようになったので、

鉢植えでも充分楽しむ事が出来ます。

又、椿は春から夏にかけて、挿し木で簡単に増やすことができます。

庭植えの場合は、山茶花を台木にして接木をした方が丈夫に育ちます。

種を播いて増やす事も出来ます。

この場合は一つの木の種から、色々な色や形の花が咲きますので

親と同じ株が欲しい時は、挿し木をした方が良いでしょう


京都の椿

京都大徳寺黄梅院の酒中花
3月下旬〜5月下旬:牡丹咲き中輪

京都竹の寺(地蔵院)の袖隠し
季節の最後を告げる遅咲き:巨大輪抱え咲き

京都御香宮のおそらく椿
4月中旬〜5月上旬:紅白五色に咲き分ける散り椿

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